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2017/07/28

【VOiCE】父の「楽しい」が実る畑 とろり絹なす/小澤 祥記さん(埼玉県)

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生産者さんの絹なすレシピもご紹介!
小澤さんのお子さんも大好物のピザや、夏野菜のおいしさを堪能できるラタトウィユを教えていただきました
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驚きの新食感!

オリーブ油で少し炒めるだけで、チーズを、のせて食べたら、子供がペロリとー
二回目発注になります。本当に他では手に入らないので、おいしくてビックリしました。(つるさま)

ステーキにして食べました。シンプルに塩こしょうでしたが、トロトロでとても食べ応えもありまた食べたいと思いました。リピートします。(かずさま)

オリーブオイルで焼いて、大根おろしで食べました。ただ、それだけなのに、ご馳走になります。(ネオさま)

あまりナスビは好きではないけどこのナスビはトロッとして甘味もあり、まさにナスビのステーキでした。(chiさま)

今年の夏、初めてOisixでご紹介している「とろり絹なす」。
まんまるのインパクトある姿、薄くて繊細な外皮と、驚くほどしっとりときめ細かな果肉は、一度食べたらやみつきになることうけあいの新顔野菜です。
収穫が最盛期を迎えつつある、生産者・小澤さんの畑にうかがいました。

 


 

過保護に伸び伸び 大きく育つ「ヴィオレッタ」

 

 

「外気がストレスにならないように守ってやりたくて。このなすだけは、過保護にしています(笑)」

ハウスの中の温度をこまめに調整しながらそう話す、小澤祥記さん。

ちなみにこのなす、イタリア名は可憐で「ヴィオレッタ・ディ・フィレンツェ」といいます。
葉も背も他のなすよりひと回り大きく、その実はソフトボールほどの大きさにまで成長する品種です。

ふつうのなすより大きくなる分、花が咲いてから収穫までの時間も長くかかります。風で枝が実に当たってちょっとでも擦れてしまえば、実が大きくなるにつれてその傷も大きくなってしまうため、最盛期の今、気が抜けない日々が続きます。

 

今年3月に建てたハウスの中は、地中海性気候を追求

環境が穏やかな方が柔らかく、きれいな実に育つからと、この絹なすのために建てたハウス。虫がいないため着果させる手間もかかり、受粉のための蜂を放ってみたり、いっしょに植えることでおいしくなるコンパニオンプランツを取り入れてみたりと、手探りの毎日。

なすの隣に一列植えられたトマトが目に入りました。

―このトマトは、そういう目的で植えているんですか?

「あ、これは、うちの子どもがトマト食べたい! っていうから植えたんです(笑)それから、なすの収穫に毎朝1時間以上かかっちゃうんで、ここのトマトが朝ごはん代わりになることも」

 

なすはヘタが白く、成長するにしたがって色が濃くなります。
白いのは昨日まで隠れていて、最近成長した部分。
だんだん日に焼けて濃く、鮮やかなパープルに色づいていきます。

「余分な葉っぱは落として、よく日に当ててやらないと」
話をする間も、小澤さんの指先は枝を吊ったり、花を摘んだりと、休みなしに動いています。

 

 

「さいたまで、ヨーロッパの野菜が作れないか」

ゴルゴ(ぐるぐるビーツ)、カーボロネロ、ロメインレタス、リーキ、そしてこの絹なす。
小澤さんがヨーロッパ野菜を作り始めたのは、今から4年前の2013年。
そういう野菜が日本でおいしく作れるのかさえ、前例がほとんどなく判らない中でのチャレンジでした。


お皿にパッと華やぎを加えてくれる、紅白うずまき模様が楽しいイタリア野菜「ゴルゴ(ぐるぐるビーツ)」

「イタリアやフランスには、おいしい野菜がたくさんある。
 店で本場の野菜を使いたいのに、日本で栽培されていないから手に入らない」

さいたま市はワイン、チーズ、パスタの1人あたり消費額が日本トップクラスで、イタリアン・フレンチだけで200軒以上レストランがあるのだとか。

ヨーロッパの野菜は高温多湿に弱く、日本の気候では簡単に育ちません。それに、食べ方も知られていない野菜はなかなか売れないため、作る農家もほとんどいませんでした。


加熱するとにじみ出る不思議な旨みにファン急増中、黒キャベツとも呼ばれる「カーボロネロ」

栽培の難しいヨーロッパ野菜を、日本向けに改良しておいしく育て、畑に近い地元のレストランで、新鮮な「オールさいたま産」の料理としてお客さまに楽しんでいただくことができたら…。

そんなシェフたちの呼びかけに応え、小澤さんを生産者リーダーに市内の若手農家、種苗会社や卸会社などが協力して、「さいたまヨーロッパ野菜研究会(通称“ヨロ研”)」のプロジェクトはスタート。
ヨーロッパ野菜の、おいしい地産地消に取り組みはじめたのでした。

 

 

「このなすに賭けてみようかな」

春と秋は、穏やかな気候がうまく当てはまるのか、新しい野菜もスムーズに作りやすかったそう。
同じ品目を通年作れるのが理想だったものの、冬と夏は苦労も多く、季節ごとの変化があってもいいんじゃないかとシェフもアドバイスをくれ、夏ならではのヨーロッパ野菜作りに取り組み始めました。

夏ならではのおいしい野菜ってなんだろう? そう考えるうち、西洋のなすは世界中で作られていること、そして自分も過去に栽培した経験があったので、チャレンジしてみようと思い至った小澤さん。

マーブル柄のフェアリーテイル、ゼブラ柄のカプリス、真っ白いナスなど、7~8銘柄を実際に畑で育てて試してみた2年目の夏。

その中でも、ひときわ作りにくいけれど、一度見たら忘れられない見た目のインパクトがあり、家で食べてみて一番おいしい!と感じたのが、この「絹なす」でした。

「自分のやり方に合っていると思ったのと、食べた家族の反応も良くて、これなら他の方にも喜んでもらえるかな、と」

 

 

いつも新しいチャレンジを2割

「この場所だから、お店やお客さまの声にもつながりやすいし、新しいチャレンジもしやすい。箱詰めして送って終わりじゃない、会って手渡しだってできる距離であることが次のヒントにもなる」

シェフの方とお話できるようになると、さらに作る側、食べる側のニーズがわかってきた、と小澤さん。
そうして栽培を始めたのが、つやつやと鮮やかな、この紫ししとう。

もぎたてをかじれば、フルーツのような爽やかな甘さを感じます。

さらに、畑のいちばん端は試作の列。この時期は、新種の唐辛子がずらり。

「8割は出荷。のこりの2割は、次のチャレンジのための試作をやっていますね」

「埼玉だと、土地が限られるので量は多く作れない。
 北関東や千葉の大規模な畑でどーんと作られたら、かなわないんです。
 絹なすは今年や来年はともかく、再来年になったらどこにでもあるようなものになってしまわないか。
 だから、常に何か新しいものを作っていないと、という気持ちはありますね」

埼玉の伝統野菜、青丸なす。これも濃厚な味わいで、絹なすとはまた違う食感なのだそう。
「なすだけでもこんなに奥が深いのか!と。なすを深く掘ってみたことで、こんなに野菜って種類あったんだって、どんどん好きになりました」

 

 

自分の代で、ひとつ形ができれば

江戸時代から300年続く農家。
「でも若い時は、父の代で終わっちゃうのかなって思ってた。当時は責任負えなくて、意気地がなくて」
大学を出て就職した小澤さん。家庭を持ち、子どもの寝顔だけを見るような働き方を変えたいと思っていたとき、あることがきっかけで30歳で帰ってきました。

「戻るんだったら、今のタイミングしかないと思って。
 父の病状から、習える時間が限られていたし、教わるならマンツーマンで、この土地のことも知ってる父に直接教わったほうがいい」
そうして3年ほど、畑で一緒に過ごしたのだそう。

当時の畑は長ねぎを中心に、冬にはブロッコリー、小松菜など。そしてお父さんがとりわけこだわって作っていたのが、正月野菜でおなじみの、くわいだったそう。

「父だって、それまで祖父が白菜や山東菜を作っていたのに、自分ならではのチャレンジを加えた。自分もやりたいことをやって、自分の代で、ひとつ形ができれば」

ところがお父さん、最初は息子の新しい取り組みに猛反対。
「変わった野菜の種もらってきたよって言ったら “やめちまえ” “ぜったい失敗するから” って。
父もいちど中国野菜にチャレンジして市場に持っていった時、二束三文で扱われた経験があったから、そういう野菜よりも、堅実な野菜のほうがいいという主義だったんですよね。
それは間違ってないと思う。でも、“全部とはいわないから、ちょっとだけやらせてよ” と粘りました。
“簡単じゃないよ” と、しぶしぶ、消極的賛成。
でも自分だって、好きでずっとくわい作ってたし(笑)」

おいしいヨーロッパ野菜への取り組みがここまで大きくなったのは、農家の力だけじゃなく、行政や多くのレストランシェフ、物流のサポートがあったからこそ、と小澤さん。

「だから、そんなに欲張ってないつもりです。とはいえ、自分たちの野菜が取りあげられると、子どもたちもそれを見てますからね。 農業を、仕事の一つとして考えてくれるようになれば嬉しいですね」

中学生と小学生の息子さん、幼稚園年長の娘さん。
「娘はよく畑の脇に落ちてる野菜でおままごとして遊んでます。そういう対象ですよ、なんというか、泥といっしょです。もうちょっと、大切にしてほしいんだけどなあ(笑)」

一度だけ、家族で自分の野菜が使われている店に食べに行ったときには、お子さんたちは運ばれてくる料理を見て、「これゴルゴ!」「あ、フィレンツェでしょ」とそれは賑やかだったそう。舌が肥えていて、おいしいものをちゃんと判ってる、と目を細めます。

「自分も農業やれって言われて始めたわけじゃないし、やらされてる感じゃなく “選べる職種” であれば。
売れるもの売るだけの農家じゃなく、楽しめるものにしようと思ってやっているのが伝わるといいかな」

今は、秋から冬に植える野菜のことを計画中。家でもずっとそのことを考えてるから、つい難しい顔になっていて「あまり子どもの前で笑ってないかなあ」

そんなふうにご家族のお話をしている時の小澤さん、いい笑顔でした。

 

(写真)中楯知宏 


 


【生産者さんの絹なすレシピ】

①絹なすのスナックピザ

小澤さんちのお子さんたちに人気のメニュー。トッピングをあれこれ楽しんで作ります。
絹なすは油を吸い過ぎず、ふわっとろっと仕上がるので、軽い食感でいくらでも食べられますよ!

材料(2-3人分)

  • とろり絹なす 2個
  • ピザソース(またはケチャップ) 適量
  • とろけるチーズ 適量
  • ソーセージ 10本
  • ブロッコリーやピーマン、玉ねぎなどお好みの野菜
  • オリーブオイル 適量
  • 塩(お好みで) 適量

<作り方>

  1. 絹なすは1cmくらいに横にスライスし、両面をオリーブオイルなどで軽く焼く。
  2. 1.にピザソースを塗る。
  3. トースターのトレイに2.を並べてお好みの具をトッピングし、チーズが溶けるまで焼く。

 

②とろり絹なすのひんやりラタトウィユ

夏野菜の滋味たっぷりです。冷やすことで、味がよくしみておいしいですよ。なすは炒めると一回り小さくなるので、少し大きめに切りましょう。

材料(4人分)

  • トマト(ざく切り、ホール缶でもOK) 3-4個分
  • 玉ねぎ(みじん切り) 1/2個
  • にんにく(みじん切り) 1/2かけ
  • 絹なす 1本(食べやすい大きさに切る)
  • パプリカ(赤・黄) 各1個(食べやすい大きさに切る)
  • ズッキーニ 1本(食べやすい大きさに切る)
  • お好みで タイム(ハーブ)少々
  • オリーブオイル、塩

<作り方>

  1. 鍋を弱火にかけ、オリーブオイルとにんにくを入れる。塩をひとつまみ入れ、香りが出たら玉ねぎを加えて炒める。 鍋を弱火にかけ、オリーブオイルとにんにくを入れる。塩をひとつまみ入れ、香りが出たら玉ねぎを加えて炒める。
  2. 1.にトマトと塩ひとつまみを入れ、いったん強火にしてさっと炒め、香りが出たら再び弱火にしてコトコト煮る。
  3. フライパンを熱し、オリーブオイルを入れて野菜別に炒める。パプリカ(強火)、ズッキーニ(中火)、なす(強火⇒中火)。それぞれ炒めはじめに塩をひとつまみ振る。
    横にはザルとボウルを用意しておき、7割火が入り、ちょっと焼き色がつくくらいまで炒めたらザルにあげて余分な油を落とし、つどフライパンはきれいにしてから次の野菜を炒める。
  4. 炒めた野菜を2.の鍋に合わせ入れ、蓋をして香りと水分を閉じ込めたまま、トマトソースに絡めるようにやさしく3分ほど煮込み、最後にお好みでタイムを入れて、香りをつける。

 

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