旬の人
2016/09/01

五十嵐美幸シェフ「食卓が楽しい場所になるように、いっしょに考えていきましょう」

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「楽しく作って食べて、それが思い出になる」

シェフコラボKitとしての第一弾「特製チンジャオ焼きそば」が大好評の五十嵐美幸シェフ。次回試作、さらにこの秋バンコクにオープン予定の新店準備で忙しい中、今回の取り組みについてお話しいただきました。


五十嵐シェフのお料理といえば、たっぷりの野菜が入ってヘルシーな中華料理。
小さいお子さんをお持ちのご家庭では、野菜を食べてもらうのに苦労している方も多いと思います。

「毎日食事を作るって、それだけでたいへんなこと。しかも、お子さんあわせにするってほんとたいへん。自分も主婦をやっていて感じています。
野菜をおいしく、バランスよく、そして安心安全なものを食べさせたいという気持ちがみなさんあるはず」

写真は、1才8ヵ月の息子さんもご主人も大好物だという常備菜。 ピーマンとたくあんを細切りにして、ごま油で和えただけ!だそうですが、ポリポリ、シャキシャキの食感も楽しくて、ついつい箸が伸びてしまう一品です。
日持ちもするので冷蔵庫に入れておき、もやしを足すなどのアレンジも効く定番おかずだとか。

「たとえばピーマンも、食べさせる側は苦みを気にするかもしれないけど、こうするとポリポリポリポリ(笑)って、食感を楽しみながら楽しく食べてくれる。
好き嫌いは味覚が育ってる証拠だからいいことなんですけど、食べてくれない野菜があるときは、お酢を入れたり香りや彩りを考えたりして、少しづつそれになじんで食べてくれるようにと思って努力しています」

シェフでも、そんな努力をされているなんて。

「もう、あらゆる方法試してみます。なんできらいなのかな?といろいろ探る。息子は1歳のころにんじんが苦手で、出すたびに全部よけてた。
それで、食べやすいように好きな食べ物といっしょに小さく入れあげたり、薄く切ったり。いつのまにかこれもポリポリッといけるようになって、楽しめるようになった。
いちど克服したら、あとはどうやっても食べられるようになりました」

今回の「特製チンジャオやきそば」のカリカリッとした食感も、彩り豊かな野菜といっしょに楽しんでいただけそうですね。

「チンジャオロースって、唯一といっていいくらいピーマンをおいしくたくさん食べられるメニューだと思うんです。さらにお父さんお母さんにも楽しんでもらいたいので、大人も満たされるような味わいに。
どうしてもお子さんが小さいとそこにあわせた味になってしまうことが多いと思いますが、お父さんお母さんもしっかりおいしく感じてもらい、お子さんも野菜をたくさん摂れる!というところを目指しました」

そんなイメージで開発していただけたなんて。おいしい笑顔で満たされる食卓の様子が目に浮かびます。
五十嵐シェフが家庭で作られるお料理について、いつも心がけていること、大事にしたいことはどんなことなんでしょう?

「季節感をきちんと出してあげたいですね。そこは大事にしていますし、伝えたい。それから、やっぱり野菜をたくさん食べられるように。あとは、あまり強く味つけないように、食材の味を楽しめるようにしています。
いろんなメニューを出す中で、たれも絡めつつも、ちゃんと野菜の味がしっかりわかるように」

愛息と。ママとしても大忙しの毎日です

 

日々に追われるけど、楽しもう!と思ってます

ご自身のお店もあり、さらにママとしてもタスクがたくさんある中、日々待ったなしだと思いますが、五十嵐シェフはどんなふうにご自身をコントロールされているんでしょうか。

「慌ただしく日々に追われるけど、楽しもう!と思ってますね。苦しいと思うと苦しくなるので、楽しむ。それから、疲れたら疲れた!とはっきり、素直に言うんです。 もうねむいんだよー!とか言いたいことは我慢しないで口に出します。でもどっちみちやることには変わりないんですけど(笑)
とにかくストレスをためないようにしてますね」

食べることはずっと休むことなく続くし、それをお仕事にもされているんですよね。

「作ることはやっぱり好きだし、ありがたい職業だなと思っています。
なにしろ、喜んでもらえる仕事なので。
心と体力のバランスもあるので、なるべく無理はしないようにとは思っています。が、気づくとどんどん無理なスケジュールになっている(笑)

食材とお客さまをつなげる仕事なので、日本の食材やおいしさを伝えるということは常にこころがけてますね。そのためにこの仕事をやっている、という自覚はあります」

まずは自分の好きな味を知ることが大切

「料理教室もよくやるんですけど、みなさんには“失敗してもいいんですよー”とよく話します。なんでも完璧にしようと思わないで、失敗することがスタートですよって。

食べる人に味をあわせようとしちゃう方が多いんですが、まずは自分の舌を知ることが大切なんです。
どんなに人と同じ食材で同じ分量を入れて作ったとしても、環境で味ってどうしても変わるので、自分がおいしい!と思えばそれでいい、ということをよくお話しします。

それで自分の好きな味が分かったら、初めて相手に合わせてあげることができる。僕はもう少し濃いのが好きだなとか甘いのが好きとか、そこで相手の好みが聞けるようになる。
自分がないと、人に合わせるってことはできない。
自分がおいしい!幸せ!って思える味を見つけましょうねってよく言うの。

主婦ってそのくらい自分を持っていないと大変だと思う。レシピ見て書いてある通りに作っても、これでいいのかな~ってなっちゃう。
自分がおいしいって思えば、それでいいんです!

自信を持って。なるべく食卓が楽しい場所になるように考えていきましょう。ただでさえもう、戦争ですから(笑)」

そう力強くおっしゃる五十嵐シェフにも、最近不安な日々があったそうです。

「息子が、一切離乳食を食べなくなってしまったことがあって。具合が悪くなって胃が弱ったのか、おかゆが全然食べられなくなっちゃった。
食べてくれないのはとにかく不安なので、どうやったらおいしく食べられるだろうかと考えました。

そのときに、思い立って白菜を炊いてペーストにしたものをおかゆに入れてあげたら、食材の持っている優しい甘みがミルクに似てるからか、また食べられるようになったんですよ。
白菜の、ほっとするような自然の甘みは、心にも身体にも負担がかからない。だから食べられるんじゃないかな、と思ったんですよね」

「何のために作ったのか」があると、安定したお料理に

ところで、新しいレシピのアイディアはどんなところから生まれるんでしょうか?

「雑誌でもテレビでもお店でも、まずコンセプトや目的をしっかり考えるところからですね。たとえば今なら、夏の疲れが出やすいタイミングだから、食べる人に体力をつけさせてあげたい、すっと身体に入ってくるものにしてあげたい、というのがあって、そこから季節の食材を決め、中華の技法を入れて、メニューを組み立てていきます」

小学校の給食メニュー作りもやっているんですけど、地域の野菜を食べさせたいというテーマや目的があって、さらに子どもたちがどんな野菜が苦手なのか、どういうものなら食べられるかというのを聞いた上で、季節を入れて、技法を入れて、メニューにしていくんです。

料理番組で産地を訪ねるときも、素材と、食べていただく生産者の思いや歴史をどう伝えるかというのがまずあって、表現、技法を入れて組み立てる。

料理の絵だけでスタートしちゃうと、味がちらかってしまう。何のために作ったのかという軸がしっかりしていると、安定したお料理になる。
下手に自分の気持ちだけ出すとロクなことがないので、そこでは料理人という役割を意識しています。

商品開発したフライパンも、家庭の台所で主婦として料理しながら、料理人として得意なこと、できることを反映できるように意識しました。家の火力でもプロの味が出せる鍋を目的にして、2年くらいかけて、考えに考えて作ったんですよ」


「家庭の火力でプロの味」炒めものが楽しくなる鍋がコンセプト。
※このページの最後に、プレゼントのお知らせがあります!

“愛情をいただいている”と感じられること

わたしの母親ってちょっと天然で、いまだにわたしが料理を作ってるって思ってないくらいの人なんですけど、両親はお店も忙しかったこともあって、子どもの頃はあまりごはんを作ってもらえなかった。まかないも小さいころから自分で作ってたほどなんです。
だから、そんな中でも時々親が作ってくれるごはんは、ことさら嬉しかったですね、それがおいしいかは別として(笑)
愛情をいただいていると感じられること。
楽しく作って食べて、それが思い出になることが大切。

まだ息子はあまり喋れないけど、食卓では「とうもろこしおいしいね~」とか、たくさん声かけてます。どこかで分かってるはずだから「ママこれ一生懸命作ったんだよ~」など、ちゃんと言います。

この時期の毎日のごはんは大変でも、おいしいって言われるとそのぶん嬉しいから、それを手助けできるようにしていきたい。
野菜を残されてしまうのはいやなので(笑)、これからも満足いただけるKitメニューを作りたいですね。

 


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五十嵐美幸シェフ監修のフライパンを、3名様にプレゼント

ご応募はコメント欄から

五十嵐シェフへのリクエスト、ご質問、召し上がったKitへのご感想をひとことご記入ください。
2016年9月14日までにご記入いただいた方の中から3名様にプレゼントします!

※ご応募は締め切らせていただきました。
※プレゼントの発送をもって、発表に代えさせていただきます。

 
中国料理 美虎オーナーシェフ/五十嵐美幸(いがらし・みゆき)
22歳で伝説の料理番組『料理の鉄人』(フジテレビ)で最年少挑戦者として出演。料理のモットーは、「家庭で作れるプロの味」「野菜を多く使った中華」。
オフィシャルウェブサイト:http://www.miyuki-igarashi.info/

(取材・文)VegeTable編集部

6人のメンバーがいいね!と言ってます
9件のコメントがあります。
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  • 私はレパートリーが少なく盛り付けのセンスがなかったのですが、キットのレシピを見て簡単に彩りよくおいしくできます!同じような材料を買って改めて作っています。
    こどもたちとだんなさんに、これからもいっぱい食べてもらえるようにお料理がんばりたいです!!
  • 生後間もない子どもがおり、買い物もままならないのでオイシックスさんのおいしい野菜が届くのが毎週楽しみです。特にkitは、冷蔵庫の中身とにらめっこしながら献立を考える手間がなく、しかもおいしい野菜満点の手作り料理ができあがるので、とても助かっています。自分ではあまり日頃使わない食材、例えば私は根菜類をあまり使わないのですが、それらを使ったkitがあると嬉しくて、つい頼んでしまいます。調理法や味付けに発見がいっぱいで、レパートリーも増えそうです。
    主人が中華料理が大好きなのですが、小さい子どもが3人もおり、なかなか外食も難しい日々です。五十嵐シェフの次のkitもとても楽しみにしています。
  • 出産後にoisix.を知りました。今現在3ヶ月の娘がいて、なかなか買い物にも行けなくて、困っていました。なので、今ではoisix.さんに頼りっぱなしです。こんなにも便利なものがあったのかと本当に有難く思っています。なにより、安心安全、今までは気にもしませんでしたが、やはり口にするものは、いい物を食べたいですよね‼︎そして、美味しくって一石二鳥ですね。しかも、20分で調理ができて美味しい、レパートリーも増えるし、写真付きですごく分かりやすいです。毎日夜ご飯を考える手間もかからず、娘との時間に使えることが、なにより有難いです。五十嵐シェフも小さいお子さんがいたとは、驚きました。お仕事に育児と本当に尊敬します。私の主人は、朝が早いので、だいたい前の日から、朝ごはんの用意などを済ませます。なにか、作り置きできて、朝からガッツリ栄養のあるレシピなど教えていただきたいです。よろしくお願いします。
  • コメントいただいたみなさま、ありがとうございます! 本日当選者のみなさまにフライパンを発送させていただきました。五十嵐シェフの次回Kitもどうぞお楽しみに!
  • 鍋?フライパン?両方に使えて便利!軽くて深いので、和食も中華も作りやすいです。火の通りがとてもゆくてさっと炒められます。次の五十嵐シェフのKITでは大活躍します!